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書籍番号 |
29242 |
書名 |
新建設 (全4巻・別冊1)(復刻版) |
シリーズ |
(昭和17年10月-昭和20年4月刊) |
データ |
上製クロス装 B5版 約1,600頁 |
ISBN |
7-80123-629-7 |
編著者 |
奉公会中央本部発行 |
出版年 |
2005年2月 |
出版者 |
総和社 |
価格(税込) |
101,430円 | 河原 功 『新建設』 の刊行に寄せて 日中一五年戦争下、総力戦体制を支える方策として国民精神総動員運動が展開 され大政翼賛運動として発展した。大政翼賛運動が推進されるなかで台湾、朝鮮、 樺太、南洋方等「植民地」にも類似した組織がつくられた。台湾の「皇民奉公運動」は、 日本の大政翼賛運動を精神的な母胎として、台湾に住む日本人、台湾人を総動員して、 緊迫した時局を乗り越えるために全島民を一致団結させ、高度国防国家体制を確立 するために台湾人意識を喪失させ日本精神を徹底的に叩き込むことで、皇民化された 台湾人を自在に扱おうとする狙いがあった。そのためにも宣伝機関誌の発行は不可欠で、 『新建設』は台湾の皇民奉公会中央本部から皇民奉公 (皇民化)運動を推進するために 一九四三年一〇月創刊され、四五年四月までの二九冊が刊行された。多くの知識人、 台湾人有力者、大学関係者がかかわり、本誌の内容も多岐にわたる。皇民奉公運動の 解説記事、皇民奉公運動を巡る様々な座談会、下部組織の活動内容の紹介も多く取り 上げられ、生活部、経済部、訓練部の動向、青年団・壮年団、大日本婦人会や演劇活動 の動向を載せる等、皇民奉公運動全般の情報宣伝誌としての機能をもっていた。 この様に本誌は、『台湾時報』『旬刊台新』『台湾公論』『台湾芸術』とともに、戦時下の 台湾の状況や台湾の皇民化運動の実態を伝える貴重な資料である。しかも本誌は日本 国内はもとより、未発見の一冊をのぞき全巻揃いのものは台湾においても殆ど見ることは できない。 [成践学園教諭]
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