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本書は、1999年5月から7月にかけて陝西省考古研究所が調査を 行った唐代の破損した窯跡4基と10ヶ所の土坑の発掘報告書で、 唐三彩を含む各種の土器片訳一万点、およびガラス製品の残塊、 骨角器の破片などが出土しています。（中略）これらの発見により 唐代の長安の市場の周囲において手工業生産品の製造工場が 数多くあったことが証明されました。窯跡年代が、出土した鎮墓獣 の破片にある「天宝四載…祖明」の刻字から西暦745年の生産品 であることが分かり、窯跡からの出土品と紀年銘を持つ墓誌が出土 した墓の副葬品を対比した結果、窯跡年代が西暦735年～765年の 間であることがわかりました。この窯跡の発見により長安城が、三彩 を焼成する工房窯跡を有していたであろうとするこれまでの学会の 推測を実証したといえます。（日文要旨より訂正抜粋） |
